コロナ後遺症のブレインフォグとは|僕が試して効果のあった治療法を3つ紹介します
新型コロナウイルス感染後に「頭に霧がかかったよう」「集中できない」「物忘れが増えた」と感じるブレインフォグ。
先に結論ですが、コロナ後遺症のブレインフォグに対して、誰にでも効くと確立した治療法は現時点(2026年10月時点)で確認されていません。
一方、症状や生活への影響を医療機関で評価し、疲労・気分の問題や他の病気を確認したうえで、症状に応じた治療、認知リハビリ、生活環境の調整を行うことは大切です。
この記事ではブレインフォグの症状や効果のあった治療法、おすすめの医療機関などを僕の実体験に基づいて解説します。
コロナ後遺症のブレインフォグとは?
ブレインフォグとは、頭の中に霧がかかったように感じ、「考える・集中する・覚える」といった働きに支障が出る状態を指す通称です。
医学的な病名そのものではなく、本人が感じる症状や認知機能の変化を表す言葉として使われます。
新型コロナウイルス感染後に起きることがあり、たとえば次のような困りごとが見られます。
- 会話や会議の内容が頭に入りにくい
- 読んだ文章の意味をつかむのに時間がかかる
- 物を置いた場所や、これからすることを忘れやすい
- 作業に集中できず、途中で何をしていたか分からなくなる
- 複数の用事を同時に進めるのが難しい
- 言葉がすぐに出てこない
- 判断や作業に以前より時間がかかる
- 頭がぼんやりし、仕事や家事を続けにくい
これらの症状は、記憶力だけに限りません。注意力、情報処理の速さ、段取りを組み立てる力など、複数の認知機能に関係することがあります。
「気のせい」、「本人の努力不足」と決めつけられることが多いですが、実際に症状を訴える人は世界で数千万人、または数億人にものぼるといわれています。症状は数週間〜数ヶ月で改善することもあれば、数年単位で続く場合もあり、人によって様々です。
コロナ後遺症のブレインフォグの原因
こちらも様々な説がありますが、現在もはっきりとした原因は解明されていません。
よくいわれる説は以下のようなものです。
- ウイルスの持続感染
- 免疫機能の暴走
- 脳の炎症
いずれもまだ研究段階で憶測の域を出ませんが、徐々に世界の研究機関や大学でデータが出てきています。
コロナ後遺症のブレインフォグって治るの?
結論からいうと、治るかどうかは人によります。コロナ後遺症の治癒具合には、かなり個人差があるからです。
数日から数週間で改善する人もいれば、数年単位で継続する人もおり、一概にはいえなません。
加えてまだ原因がハッキリわかっておらず、現在は先が見えない状況です。
ただ、Xや一部の学術誌では治ったという人の話もあり、不治が確定しているわけでもなさそうです。
参考:@Press|世界1億人超が苦しむ「コロナ後遺症」と「慢性疲労症候群」の全症状が消失
今コロナ後遺症の症状で出口のない不安を抱えている方も多いと思いますが、まずは生きているだけでよしと考え、研究が進むのを気長に待ち、希望を捨てないことが大切です。
僕が試して効果のあったコロナ後遺症の治療法
現在は、ブレインフォグに効く確立した治療法はありません。
症状や予算に応じて対症療法を受けることになるでしょう。
参考までに、僕がこれまで試した治療法を紹介します。
- コロナワクチン
- 補中益気湯
- 人参養栄湯
- 加味帰脾湯
- 釣藤散
- 桂枝茯苓丸
- 清冠1号
- シンメトレル
- イブジラスト(ケタス)
- イフェンプロジル酒石酸塩(セロクラール)
- アデホス
- フルスルチアミン
- ノイキノン(CoQ10)30mg
- タウリン散12g
- メチレンブルー(内服)
- クロミプラミン(アナフラニール)
- イベルメクチン
- EAT治療
- rTMS治療
- 水素吸入
- 酸素カプセル
- 頭皮鍼
- スーパーライザー
- 白玉注射
- ビタミン注射
- ローズマリーパウダー
コロナ後遺症外来では主に漢方薬を、またインターネットやSNSで見た情報をもとに内服薬や機器を使った治療などを26種類以上試しました。
そのなかで、僕がブレインフォグと倦怠感に効果があったと感じる治療法を3つご紹介します。
- コロナワクチン
- サプリメント
- 白玉点滴(グルタチオン点滴)
コロナワクチン
ひとつめはコロナワクチンです。
コロナの予防という意味ではなく、後遺症の改善に効果がありました。
僕はコロナに感染した後から倦怠感やブレインフォグ、嗅覚・味覚障害といった症状が現れました。その後にコロナワクチンを打ったのですが、明らかにブレインフォグの症状が一段階軽くなったんです。
免疫の関係なのか、体内に残っていたウイルスに反応したのか、原因はわかりません。
でも改善効果があったのは1回だけで、その後は何度コロナワクチンを打ってもブレインフォグの症状は軽くなりませんでした。なので、もしかすると自分が感染したコロナの株と、コロナワクチンの種類なども何か関係があるのかもしれません。
また、反対に「コロナワクチンを打ったことで後遺症が発現する」という人もいるみたいなので、ワクチンも人によってかなり効果にバラつきがあるといえます。
ただ僕の経験からいえるのは「コロナワクチンが、後遺症軽減に役に立つ場合がある」ということです。
サプリメント
僕が使っているサプリメントはふたつ。
「コエンザイムQ10」と「5-ALAサプリ 5-アミノレブリン酸リン酸塩50mg」です。
このふたつをセットで飲んでいます。こちらは倦怠感が少し楽になりました。本当に少しだけですが、体が軽くなるのがわかったんです。
ただこちらも慣れてしまうのか、飲み続けていると効果が感じられなくなってきますね。
でも飲まないよりはマシなので、僕は継続的に飲んでいます。
白玉点滴(グルタチオン点滴)
みっつめは白玉点滴です。
こちらはXでつながっている方に教えてもらいました。
本来は美容目的で打つものらしいのですが、僕は倦怠感改善に効果がありました。
美容クリニックで打つと料金が少し高いのですが、近所で探してみたところ内科でも打てるところがあり、そこなら比較的安価でした。
ただしこちらも体が軽くなったのは始めの数回だけで、施術の回数を重ねるごとに効果を感じられなくなりましたね。
コロナ後遺症で参考になる情報元
僕がよく利用している情報収集先は、以下のようなものです。
- 厚生労働省のWebサイト
- ニュースアプリ
- X(旧Twitter)
信頼性という意味では厚生労働省のサイトが国内では確実ですが、情報の更新スピードはやや遅めです。

ニュースアプリは最新の情報をピックアップしてくれるため、新しい内容を早く知りたいという方に向いているでしょう。僕はドコモの「dmenuニュース」や「SmartNews」といったニュースアプリに、コロナや感染症の項目を追加して随時チェックしています。
Xは個人の方の体験談や治療結果などをリアルタイムで収集するのに適していますが、情報が入り混じって真偽の確認が難しいため、参考程度で使用するのがいいでしょう。
コロナ後遺症で使える公的補助
ここでは、コロナ後遺症の人に役立つ補助制度についていくつか解説します。
コロナ後遺症は症状が長引くことも多いですが、公的補助を利用することで少しだけ生活がしやすくなるでしょう。
- 傷病手当金
- 失業手当
- 労災保険
- 障害年金
- 生活保護
傷病手当金
傷病手当金とは、勤務先で健康保険に加入している方が病気やケガで働けなくなった場合、収入の一部を補償してくれるという制度です。ただし、会社の健康保険ではなく国民健康保険に加入している方は対象外となっています。
コロナ後遺症に限らず病気や事故など全般が対象ですが、受給には以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
受給期間は通算1年6ヶ月で、受け取れる金額もおよそ給与月額の3分の2と、全額が補償されるわけではありませんが、働かずとも報酬が得られるのは心強い制度です。
働けないほど後遺症が重く、療養が長期化しそうな場合は利用を検討しましょう。
詳しい条件などは以下のページから確認できます。
失業手当
失業手当とは制度上の正式な名称を基本手当といい、離職中の人が生活の心配をせず仕事を探せるように一定の額を受け取れる制度です。
例えば「失業したけど、次の仕事を見つけるまで収入がない。」そんなときに利用できる制度です。
コロナ後遺症は倦怠感、ブレインフォグ、関節痛など症状は多岐にわたるため、それまでの仕事に影響が出ることは珍しくありません。自分に合った仕事を選択し直す際には、この失業手当があれば少しの余裕を持って転職活動ができます。
ただし、受給には以下の条件を満たす必要があります。
- 就職しようとする意思と能力があるが、本人やハローワークの努力によっても職業に就くことができない「失業の状態」にあること。
- 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。
受給期間は、雇用保険に入っていた期間や離職の理由などによって90〜360日など違いがあるため、詳しくはハローワークで確認するか、以下のページをチェックしてみてください。

僕も利用したことがありますが、大変ありがたい制度です。早めに次の就職先を見つければ、条件次第で「再就職手当」というものも貰える場合があります。
労災保険
労災保険とは、仕事中または通勤中に怪我や病気になった場合、治療費や必要な給付を受け取ることができる制度です。
業務に関連してコロナウイルスに感染したと労働基準監督署に認められた場合、コロナウイルス後遺症の治療費や仕事に行けなかった期間の手当などが支給されます。
たとえば、同じ会社でコロナのクラスターが発生し、自分もそこから感染したことが明らかな場合などは労災認定される可能性があるでしょう。
労災保険料はすべて事業主の負担で、勤務時間や雇用形態にかかわらずすべての労働者が対象となっています(企業の代表者や個人事業主などは「労働者」にあたらないため対象外)。
治療費を気にせず通院できるため、じっくりコロナ後遺症の治療ができ、休業している間の手当も傷病手当金と比べると手厚いという特徴があります。
給付を受けるには労働基準監督署へ申請し、認定を受ける必要があります。

ちなみに筆者は職場でのコロナ感染だったため、労災が適用になりました。病院への交通費も支給してくれましたね。
障害年金
障害年金は、病気や怪我で生活に制限が出るようになった場合に受給できる年金です。
定められた障害の等級に該当するかどうかなど、受給にはいくつかの条件がありますが、原則として症状が続く限り生涯にわたって受けられます(数年ごとに更新のための審査あり)。
対象になるのは、法令で定められた障害等級の1〜3級にあたる人などに設定されているため、コロナ後遺症では重症化し、比較的症状の重い人が対象となるでしょう。
自身が受給の対象になるかどうかは、以下の公式サイトから確認してみてください。
障害年金に該当する症状より軽い状態であっても、障害手当金(一時金)の対象になる可能性もあります。
生活保護
生活保護は、能力や資産を活用してもなお最低限の生活を送ることが難しい場合に、いくらかの生活費を国から受け取れる制度です。
例えば、コロナ後遺症の症状があるが障害年金が認定されず、仕事先も決まらないといったような、生活が困窮している場合に利用する制度だといえるでしょう。
具体的には、以下のような人が生活保護受給の対象となります。
- 不動産、自動車、預貯金等のうち、ただちに活用できる資産がない( 不動産、自動車は例外的に保有が認められる場合がある。)
- 就労できない、又は就労していても必要な生活費を得られない
- 年金、手当等の社会保障給付の活用をしても必要な生活費を得られない
相談先は住んでいる地域の福祉事務所となります。
コロナ後遺症は周囲の人にわかりづらく、理解が得られにくいため、こういった公的制度はどんどん活用していいと思います。
また、生活保護と障害年金は併用もできますが、障害年金は「収入」とみなされるため、生活保護の受給額から差し引かれます。
生活保護費=最低生活費-障害年金
「それじゃあ併用する意味ないじゃないか」と思われがちですが、障害年金の1級か2級に認定されていると、生活保護に「障害者加算」がプラスされて受給額が増える場合があります。
気になる方は、一度福祉事務所に生活保護と障害年金の併用についても相談してみるといいでしょう。
コロナ後遺症のオンライン診察ができるおすすめの病院
コロナ後遺症は症状が多岐にわたるため、どの病院で見てもらえばいいかわからない方もいるでしょう。
ここでは、僕も利用したことのあるコロナ後遺症のオンライン診療が可能なクリニックを2つご紹介します。
- ヒラハタクリニック
- ウチカラクリニック
ヒラハタクリニック
ヒラハタクリニックは、コロナ後遺症やコロナワクチン後遺症について多数の診療実績があるクリニックです。
コロナ後遺症にも理解があるため、症状を否定されたり疑われたりする可能性は低いといえるでしょう。
平畑院長は多忙なため、指名でオンライン診察を受けるのは深夜になることもありますが、コロナの症状について知見が豊富なため、どのような治療を行えばよいか迷っている方は一度診察を受けてみてもいいでしょう。
また、平畑医師はXでもコロナウイルス感染症についてよく発信しています。治療法の一覧も公開されているので参考にしてみてください。



ウチカラクリニック
ウチカラクリニックもオンライン診療に対応したクリニックで、コロナ後遺症も診てくれます。
深夜24時まで、土日祝日も対応可能で、さほど待ち時間も長くないため早く診てもらいたいという方にはおすすめです。
薬も自宅配送、もしくは近場の薬局で取り扱いがあれば受け取れます。

この2つ以外にも、最近はオンラインでコロナ後遺症を診てくれるところが増えているので、近場に病院がなかったり通院がしんどかったりする方でも、比較的診療は受けやすいと思います。
コロナ後遺症の注意点
コロナ後遺症の人が注意したいポイントは、以下の2つです。
- 無理をするとクラッシュすることがある
- 複数回感染すると後遺症のリスクが上がる
治療以外にも、これらの点に注意することで症状の悪化は防げる可能性が高くなります。
無理をするとクラッシュすることがある
コロナ後遺症の方が無理をして仕事や作業をすると、症状が急激に悪化して数日間動けなくなることがあります。
このような状態は「クラッシュ」とよばれます。
クラッシュは、コロナ後遺症のなかでも倦怠感がある人によく起こりやすい症状だといえます。
「現在それほどつらくないから、頑張ろう」と思い、無理をしたくなるかもしれませんが、自分の症状を客観的に把握して活動ペースを調節することが大切です。
複数回感染すると後遺症のリスクが上がる
コロナウイルスに複数回感染すると、重症化や後遺症のリスクが上がることが米国国立医学図書館(NLM)が運営する医学・生物学文献データベースで示されています。
参考:PubMed|Acute and postacute sequelae associated with SARS-CoV-2 reinfection
「一度コロナに感染したけど、何も後遺症がなかったから気にしなくて大丈夫だ」というわけではないということです。
今コロナ後遺症の症状がある人もない人も、これからコロナに感染することはできる限り避けるべきでしょう。
「不必要に人の集まる場所へ行かない」「手洗い・うがい・鼻うがいを徹底する」「マスクを着用する」などの対策をして、感染リスクを減らすことが効果的です。
コロナ後遺症のブレインフォグの治療はまだ研究段階
コロナ後遺症のブレインフォグは、集中力や記憶力、段取りなどに影響し、仕事や家事を難しくすることがあります。
現在(2026年10月時点)は原因もまだハッキリしておらず確立した治療法もないため、症状や生活への影響を医療機関で確認し、必要に応じた治療や認知リハビリ、生活・業務の調整を行うことになるでしょう。
日常生活では「メモを使う」「一度にひとつの作業にする」「気が散るものを減らす」「活動の間に休憩を入れる」など、負担を減らす工夫が大切です。
無理をして症状を悪化させることを防ぎ、利用できる公的補助を利用しつつ周囲の人に状況を説明して、理解を得ることも必要です。
世界中でコロナ後遺症についての研究が進んでいるので、自分でできることをしつつ、進展があるのを気長に待ちましょう。

